アイヌ文化フェスティバル in 松江
フェイスブックでちょこっとお知らせしてましたが、5/20にアイヌ文化フェスティバルに行って来ました。
場所は松江市にある島根県民会館。
大ホールで基調講演、口承文芸、音楽講演、アイヌ古式舞踏公演が20分の休憩を挟みながら13時から15時40分まで行われ、またホール前のロビーでは、12時から16時までロビー展示として、木彫り実演、刺繍実演がありました。
他にもアイヌ文化紹介パネル展示やアイヌ工芸品展示が行われました。
アイヌ文化については、子供頃に読んでいた本や漫画などで、コルロポックルと言う小人が登場していたものを読んで知っている程度でしたが、すごく興味がそそられていて、一度北海道に行ってアイヌ語を勉強したいとか思っているくらいでした。
(現実には、なかなか北海道へ行くの無理なんですよね~(><))
なので、TVとかで見たりした知識程度しか持ち合わせていないのですが、今回実物が見れたり、お話が聞けるんじゃないか?と、開場の12時合わせて向かいました(^^)
が、気合い入りまくっていたのか、開場の1時間も前に到着w。
早すぎた到着でボーっとしつつ、ひたすら待ち続けていたんですが、気が付くと既にズラリと並ばれてた方々に気付き、慌てて並ぶと言う凡ミス。
まーこんなキャラだから仕方ないかと、自分に言い聞かせながら開場を待ちました。
入場整理券を受付に渡し、パンフレットと基調講演の資料の入ったトートバックを頂いて入場。
早速、刺繍実演をされているところへお邪魔しました。
【 刺繍実演 】
↑ 伝統的なエプロン
すごく綺麗な模様や色ですよね。
「この模様って意味があるんですか?」
「この色って意味があるんですか?」
「どんな素材何ですか?」
私、挨拶もそこそこに実演されていた山本さまに矢継ぎ早に質問を浴びせかけていました。m(__)m
でも、丁寧にお答え頂いて、どのお話もすーっと頭に入ってきました。
Q・模様の意味
A・丸いのはフクロウの目で、模様の尖っているのはトゲを意味しています。
フクロウはアイヌの守り神で、トゲは魔除けで、悪いものが入ってこないように。
だから、襟や袖口といったところには、トゲを付けてます。
悪いものは襟や袖口から入ってくるから。
Q・素材と色の意味
A・糸は木綿の糸を染めて使っています。
草木染の中でも紫や赤っていう色は出にくく貴重な色。
だからお坊さんなんかでも偉いお坊さんになると紫のものを着ていたりするでしょ。
私は、襟のところなんかに赤を魔除けの為に入れたりしてます。
↑ アットゥシ
山本さまが刺繍されたもの。
襟のところは分かり難いですが、裾のところに赤が入っています。
刺繍の模様の角に細くトゲが出ているのが分かりますよね。
↑ マタンプシ(鉢巻)
こちらにもポイントに赤が入っています。
↑ こちらは赤が沢山使ってあります。
とても綺麗ですね。
ここまで来て、実は写真一枚も撮っていなかったんです。
撮影禁止だろうなって。
取材記者専用の受付もあったんで・・・。
でも、これを撮らないでどうやってこのHPに書こうかって考えたとき、
絶対写真撮らなきゃって思い直して、受付に戻りスタッフに声を掛けて聞きました。
「写真撮って、HPに載せたいんですけど、良いですか?」と、
そしたら、対応してくださったスタッフの方も丁寧で、わざわざ主催者の方を呼んで下さって、実演者の方に個別に許可を取ってOKならロビーはOKですと言って頂けました。
ありがとうございました!!
そこで、改めて山本さまに自己紹介し、顔出しNGでしたが展示品の写真などOKを頂きました。
↑ ポーチ
↑ コースター
↑ とってもカラフルで綺麗です。
↑ 小物入れ
↑ マタンプシ(鉢巻)
↑ アットゥシ(裏面)
この着物の刺繍は、裏からも見て欲しいと、山本さまが展示品を外してわざわざ見せて下さいました。
アイヌ刺繍は表だけでなく裏もその模様が美しいことを知って欲しい。と話されていました。
元々は、衣服や鉢巻、エプロンといったものが伝統的に作られてきていて、最近は工芸品としてポーチなどにも刺繍したりしています。
伝統的な衣服の刺繍などは、模様はそのまま使ったりするけれど、色合いは年月が経つと退色したりしてるから、当時の色を想像して、鮮やかな色で刺繍しています。
こんな貴重なお話が聞くことが出来ました。
山本さま ありがとうございました。(^人^)
【 木彫実演 】
木彫実演の荒木さまにも許可を頂いて、お話をお聞きすることが出来ました。
↑ 器などです。
とっても素敵な食器です。
↑ 定番の熊さん
熊はアイヌの神が宿る動物の一つです。
↑ 鱗彫り
荒木さまのお話だと、伝統的な模様としては、この鱗彫りが伝統的な模様になるそうです。
あとは、特に決まりはなく図案も割と自由なのだそうです。
↑ 針入れの製造過程
真ん中の皮付きの枝の皮がスタートになります。
皮をむいたら、枝の中心をくりぬきます。
それに模様を彫って、布を通して完成です。
↑ 針入れ
木の部分をスライドさせて針の出し入れをします。
布に白い糸が付いているのが針です。(分かりずらくてすみません)
基調講演でアイヌの歴史を聞いて理解できたのですが、かつてアイヌでは針などは中々手に入らない貴重品だったそうで、針1本が1万円の価値があったそうです。
ですから、貴重な針を無くさないよう、このような針入れを作って保管していたそうです。
↑ ドングリやクルミに入る木彫りのフクロウ
値札に書いてあるのは、素材となった木の種類。
オンコ・イチイなど色々な木々を使って作られるそうです。
また、
「サビタという木は、皮を剥ぐとヌルヌルしていて、シャンプー替わりに使っていたよ。」
と、荒木さまが笑いながら木の様子なども話してくださいました。
荒木様 ありがとうございました。(^人^)
【 ロビー展示品 】
↑ 4枚 展示物の様子です。
どれも素晴らしいものでした(^^)
この後ホールでの基調講演では、アイヌの歴史・信仰など触れ、
口承文芸では、アイヌ語と翻訳による神話語りと伝統の歌「ウポポ」を聞いたり、
樺太アイヌの楽器・トンコリを使った音楽と「ウポポ」の解説や演奏を聞き、
まるで鳥たちの求愛ダンスのようなアイヌ古式舞踏を楽しみました。
今回内容は詳しく書きませんでしたが、そのどれも素晴らしく、最後は拍手が鳴りやみませんでした。(^^)
そして、もっとアイヌの事を知りたくなりました。(^^)
いつか、白老町に出来た「ウポポイ」にお邪魔してもっとアイヌの事を学びたくなりました(^^)
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